鋼の錬金術師 (9)

2005年1月19日 漫画
一時期すげえおもしろい、と思ってたんだけど最近その「すげえ」が取れました。
面白いにはちがいないけど。

たぶんそれはマーケティングが上手く行き過ぎて、キャラは立ったんだけど、あまりにも予想外のことが起きないのでダレてしまったってことなんでしょう。

この作品の一番良いところは、題材に「錬金術」をもってきたことです。

作品の主題として等価交換を持ち出していおり、「何かを手に入れようとすれば、相応の代価を支払わなければならない」という発想があり、それが作品にある暗い影を落としています。

何かを手に入れたと思ったら何かを失ってしまっている―

そんな砂を噛むようなやるせなさ、みたいなものが本作の基調低音であり魅力です(アニメ版はそのことを知り抜いている作りになっていた。あのオープニングのアルの台詞は秀逸だったと思う)。

さて、それで気になるのはどういう終わらせ方をするかです。
原作はどうやって収束させるのでしょうか。アニメ版があっただけに気になるところです。まだ結構続きそうなかんじではありますが。


ISBN:4757513186 コミック 荒川 弘 スクウェア・エニックス 2004/11/22 ¥410

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